MLB通算434発の元楽天AJが語る… 日本で成功する助っ人、失敗する助っ人
2013年に楽天に移籍し、4番打者として初の日本一に貢献
プロ野球界はオフシーズンに入り、各球団が来季への編成を進めている。阪神はメジャー通算71本塁打、韓国ハンファで2年連続30本塁打を放った強打者ウィリン・ロサリオ内野手を獲得し、巨人は昨季中日で本塁打王を獲得したアレックス・ゲレーロ内野手を補強。日本ハムはメジャー通算44発のオズワルド・アルシア外野手らをチームに迎え、WBCカナダ代表のアンドリュー・アルバース投手が、オリックスに入団することが発表された。
毎年、数多くの外国人選手が日本球界の門を叩くが、全員が活躍するわけではない。タイトルを取るような結果を残す選手がいる一方で、期待外れに終わり失意のままシーズン中に日本を離れる選手もいる。
果たして、そういった選手たちの差はどこにあるのだろうか?
その疑問に、メジャー通算434本塁打を放ち、楽天では4番打者として球団初の日本一に導いたアンドリュー・ジョーンズ氏が答えてくれた。先日来日し、都内で単独インタビューに応じたジョーンズ氏は「そういう質問は、よく聞かれるんだよね」と笑い、「いかに野球に専念できる環境を自分で整えることが出来るか、が大事だと思うね」と語り始めた。
「私はアメリカでスーパースターではなかったが、15年間それなりの成績を残してきた。ただ、それと同じやり方を日本でいきなり出来るかといえば、出来ない。そこでアジャストが必要になるんだ。球場の外では違う言語の中で生活をしなければならないし、違う習慣、文化があって、その中でグラウンドに来ていかに野球に集中して取り組めるか、その環境作り、自分の中でのアジャストが大事だ」。ジョーンズ氏は、まず異国での環境にどれだけ適応し、野球に集中出来る環境を作り出せるかが鍵だと指摘する。
グラウンド上での違いはあるのか。「野球に関して言えば、基本的には同じだが、日本の野球は変化球が多い、配球が違う、なかなか勝負をしてくれないなどの特徴がある。そういうところでは、忍耐力が日本の野球の中では問われるところかなと思う。そのアジャストをいかに早く出来るか、というのもポイントになる」と、いかに我慢強くなれるかが重要だといい「それに時間がかかるとシーズンが終わった時に成績が残っておらず、2年目はない。2年やっても2年目なりの難しさが出てくる。アジャストの連続なんだ。それをどうこなしていくかが鍵になるんだ」と話した。