イチローが初めて所属なしで越年 去就問題の決着はいつに?
自己ワーストのシーズンに終わり、予想通り厳しいものとなったオフ
ヤンキースからフリーエージェント(FA)となっているイチロー外野手の去就問題が長引いている。大晦日に地元紙がオリオールズとイチローの代理人の交渉について報じたが、補強候補はほかにもいるため、さらに進展するかは不透明な状況だ。米国時間でも2015年を迎え、イチローにとっては初めて「無所属」での越年となった。
昨季は外野手の5番手という厳しい位置づけで開幕を迎えた。限られた出場機会で結果を残し、オールスター前にはレギュラーポジションを獲得。その後の不調が響き、後半戦は再び定位置を失ったものの、王貞治が保持する21年連続100安打の日本記録に並んだ。
それでも、143試合出場、102安打、22打点、1本塁打、15盗塁はメジャー自己ワースト。2013年(2割6分2厘)を2分上回る打率2割8分4厘をマークしたが、初めて規定打席に届かず、レギュラーポジションを一時的にしかつかめなかったことが大きく響いた。イチロー本人が口にすることは決してないが、一貫性のない起用法にも最後まで苦しめられた印象だ。
こうして迎えたオフは、予想通り厳しいものとなった。イチローはシーズン終了後、MLBネットワークのインタビュー番組に出演し、来季もメジャーでプレーを続ける強い意思があることを早々に明言。さらに、新たな契約を見据え、代理人を長年タッグを組んできたトニー・アタナシオ氏からジョン・ボッグス氏に変更した。しかし、当初はFA市場で41歳の名前が挙がることはほとんどなかった。