ドラフトの勢力図を変える男 世代NO1の実績誇る早大・吉永は復活できるか
プロ入りをかけたドラフトシーズンは幕を開けたばかり
「フォームについていろんなことを考えるより、腕を振ることだけ考えた」
悩み抜いた先にあったのは、原点のシンプルな投球。その言葉通り、この日のマウンドでは勢い良く右腕を振り抜いた。フォームは2、3年時には見られなかった躍動感が戻り、変化球の切れ味も鋭さがあった。最後の課題は140キロの直球の球威を取り戻すことだ。
試合後に明るい言葉を並べた吉永には完全復活への手応えが見え隠れしていた。
「久々に神宮のマウンドが楽しかった。投げられて今はホッとしている」
大目標のプロ入りをかけたドラフトシーズンは幕を開けたばかり。本来持っている素質は、同じ投手でドラフト1位候補に挙げられる明大の上原健太、駒大の今永昇太にも劣らない。
この男が輝きを取り戻した時、2015年ドラフト戦線の勢力図も大きく変わるかもしれない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count