【高校野球】敗退の花巻東、仙台育英に託した「東北の夢」 「日本一になってほしい」
沿岸部出身の多いチーム構成に「思いは強かった」、「育英さんには是非、日本一になってもらいたい」
しかも、2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた沿岸部出身の選手が多いチーム構成。「震災でつらい思いをした選手が多かった」と振られると、佐々木監督は「そういう経験をしたからか、かえって寮生活に積極的に飛び込んできてくれて、久慈や大船渡、いろんな地域の子の頑張りがチームをいい方向に向かせてくれた。だから、勝たせたいという思いは強かった」と話した。
特別な思いを持って臨んだ夏も、東北勢初の甲子園制覇には届かなかった。だが、東北対決で負けたことで前を向ける。しかも、相手はその強さを肌で感じた仙台育英。指揮官は、東北でしのぎを削ってきた宮城の名門が大きな「夢」を叶えてくれると信じている。
「育英さんには是非、日本一になって帰ってきてもらいたい。こっちもそれを狙ってきたけど、打線を見ると、間違いなく日本一になれると感じた。それを証明するために日本一になってもらうのが、東北としての次の夢ですね」
皮肉にも、仙台育英は準々決勝でも東北勢の秋田商(秋田)と対戦することが決まった。だが、今年こそ「大旗の白河越え」が叶うと信じている。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count