オールプロかプロアマ混合か どうなる? 2020年東京五輪の野球日本代表
プロとアマの混合チームには、将来の日本野球の成長が期待できるが…
同年の大学日本代表では山﨑福也(明治大―オリックス)、山﨑康晃(亜細亜大―DeNA)、坂本誠志郎(明治大―阪神)、中村奨吾(早稲田大―ロッテ)、茂木栄五郎(早稲田大―楽天)、吉田正尚(青山学院大―オリックス)らが国際舞台を経験したことで、大きな成長へと繋げている。
現在はプロ関係者がアマチュアへ直接指導をしてはならない規約があるが、ナショナルチーム内の指導ならば、問題はない。プロアマ混合で戦った一昨年のU21W杯日本代表では投手の桜井俊貴(立命大―巨人)、熊原健人(仙台大―DeNA)、柴田竜拓(国学院大―DeNA)が合宿、試合を通じて、同僚、コーチからプロの意識を学び、ドラフト指名に繋げている。プロとアマの混合チームには、将来の日本野球の成長が期待できるという声も少なくない。
野球の五輪では00年のシドニー大会から日本代表はプロが出場している。04年のアテネからはオールプロ。星野仙一監督が率いた08年の北京五輪もほとんどプロ(アジア予選には愛知工業大の現楽天・長谷部を選出)になっている。オリンピック、しかも自国開催の国際大会をアマ選手の成長の場にしてもいいものかという議論にもなるだろう。
今年の夏に五輪の野球競技復活が決まれば、その後の野球界の大きなテーマとなっていくだろう。2020年に向けて、プロ・アマの協力体制は確認されている。侍ジャパン組織化から初めて迎える五輪。これまでよりは柔軟に話し合いが進められていくだろう。一本化したメリットを生かし、プロ、アマ、そしてファンの多数が納得する結論を導き出すことを期待したい。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count