鷹V3へ盤石、注目はCS争い? 日本一早い!? 2016年パ・リーグ順位予想
ロッテ、楽天にもチャンスはある?
打線では、新助っ人に加えて、プロ6年目の外野手・駿太がキーマンになると分析した。ただ、オリックスの上位進出へポイントとなるのは、あくまで投手だと野口氏は見ている。
「ここはよくも悪くもピッチャー次第。先発は、金子、西、ディクソン、東明に、左腕の松葉、山崎福也あたりが入ってくれば面白い。ブルペンの平野、佐藤、岸田は去年は勤続疲労だったと思いますが、意外と投げながら休めてしまった可能性はあります。その前の年(2014年)の2/3くらいしか投げていないですからね。そのあたりを考えると、オリックスはAクラスに入ってくるかもしれない」
「日本ハム、西武、オリックスで(残りのCS)2つの椅子を争う」としつつ、「日本ハムは(2位か3位の)どちらかには収まると思う」と予想。その上で、オリックスではなく西武が3位に滑り込むとしたが、「去年のセ・リーグの阪神と広島のように、(オリックスと西武が)最後まで競っていきながらになると思うので、分かりません」と悩ましげに話した。
では、昨季は3位でCS進出を果たしたロッテ、2年連続最下位に終わった楽天にはチャンスはないのか。今江が楽天にFA移籍し、クルーズが巨人に移籍したロッテについては、野口氏は「内野2枚が抜けるのは厳しいですね」と指摘。5位になると予想する。
「ルーキーの平沢は使うでしょうね。あとは、去年のドラフト1位の中村もいる。ただ、今江とクルーズの穴はそう簡単には埋まらない。人材がいても成績の穴は埋まらないと思う」。韓国で好成績を残した新外国人のナバーロは、主軸候補の内野手として期待されているが、野口氏は「韓国時代には少し問題児だったという話を聞いているので、うまく機能するかどうかですね」と明かした。
また、梨田新監督が就任した楽天は、今年も戦力的には厳しい。「先発投手は基本的に数が少ない。則本がいて、戸村、潮見、戻ってきた釜田に森雄大もいますが、あのあたりの投手が一本立ちできるのか。辛島はいますが……」。投手陣は未知数な部分が多い。
ただ、補強がうまくハマれば面白い存在になると野口氏は予想する。
「(広島から加入した)栗原のおかげで、同じ一塁の銀次はうかうかできなくなったから、いい方向に転がる可能性はある。(ロッテ自由契約から加入した捕手の)川本が活躍すれば、嶋が慌てる。やりようが出てきたから、面白いことは面白い」
注目のルーキーが起爆剤になる可能性もゼロではない。「オコエも使いたいでしょうね。いきなりレギュラーじゃなくても、最初は代走、守備固めで入ればいい。シーズン終盤には、もしかしたら外野のレギュラーポジションを1つ持っているかもしれないですね」。名将・梨田監督に率いられた楽天が台風の目になるようなことがあれば、“混パ”となる可能性も十分にある。
戦力充実のソフトバンクの独走を阻む球団はあるのか。ハイレベルなパ・リーグの戦いからも目が離せない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count