米6年目の元巨人・村田が激白 オフに阪神が獲得の報道も「もう1度挑戦を」
阪神移籍報道の真相は? 「日本に帰ることはチャレンジじゃないわけではないが…」
――オフの日本の報道で、阪神への移籍が確実という情報が出ました。本当に可能性はあったのでしょうか?
「可能性はありましたけど、別に行くとは言っていなかったです。僕もエージェントを介して話していたので、球団と話してたわけじゃないんですけど、やっぱり日本のチームから評価されるのはすごく嬉しい話ですし、日本人ですのでありがたい。色々と考えて、最終的にはアメリカを選びましたけど、悩んだというか、安易に決められないなというのはありました」
――最終的にアメリカを選んだ理由は?
「こっちで去年やれた成績もありますし、自分でやれるという自信もありました。やっとスタート地点に立てたというのは、自分でもすごく大きなことだと思う。5年かけてやっとそこまで上がれた。(メジャーに)上がれていなかったら、スタート地点に立っていなかったら、日本という選択肢もあったかもしれないですけど、もう1度チャレンジしたいなと。日本に帰ることはチャレンジじゃないわけではないですし、逆に違ったチャレンジと思います。でも、(メジャーで)基本というか、基礎ができた。スタート位置に立てたので、そこからまた、もう1回挑戦したいというのがありました」
――巨人を戦力外になり、米国で実績を残してまた日本のチームと契約をしたら、それはそれで痛快な話だとも思いますが。
「そういったことは全然、意識していないですね。巨人にすごく恩があるというか、その3年間があったからここまでやれていると思います。そうじゃなかったら、ここまで来られなかった。仮に僕が大学を卒業してここに来ても、成績を残せなかったでしょうし。ジャイアンツで教えてもらったことが大きいですよね」
――今のインディアンスは若くていい投手が多いですが、当然、今年もチャンスはあります。
「去年以上に難しいのは確かですよね。でも、そんなこと言っていてもしょうがないですし、どうなるか分からない。実際、去年のシーズンが終わってから年末年始にかけて、ピッチャーが多いので、トレードにかけて野手を獲りたがっていたので、(今年の)シーズン中にありえないこともない。若いピッチャーばかりなので、実際に今良くても、どうなるか分からないですし。そう考えたら、チャンスは絶対にあると思うので、その時に自分がちゃんと行けるかですよね。
巨人時代によく(現巨人投手コーチの)豊田(清)さんから言われたのは、『この世の中にはチャンスに気づくものと気づかないものがおる』と。『チャンスがないと言っている奴は、実際にチャンスの時にちゃんと準備ができてないんだ』と。本当にそうだと思います。チャンスがあっても、その時に準備が出来ていないと、(メジャーには)行けない。この言葉は僕の頭の中に残っています。そのために、いつでも行けるようにしておかないといけないですし、僕はまさに今、その立場だと思うので。そうじゃなければ、僕の立場上、(メジャーに)行けない。実際に去年上がれたのもそういうことができていたからなので」
――まずは今年も去年と同じようにしっかり3Aで結果を残すだけということですね?
「それしかないですよね。そうじゃないと僕の立場上、メジャーには行けないので。きっちり、きっちり、1試合1試合、仕事をする。それだけですよね」
――今年も昇格を目指す。
「それしかないですね。別にマイナーで野球しに来たわけじゃないので。それだけですね」
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count