高校野球地方大会決勝を振り返る 福岡大会「九州国際大付vs福岡工大城東」

3年連続の切符を手にした九州国際大付、いざ甲子園へ

 福岡工大城東の先発青山は初回、決勝戦の緊張感からか初回から制球が定まらず、先制点を九州国際大付に与えてしまい、2回途中で無念の降板になってしまった。続く2番手坂元翔太は安打を許すも、左横手からコーナーを丁寧に突き、多彩な変化球で打たせて取るピッチングを見せ、王者相手に貫録のピッチングを見せた。打線は序盤に相手エースの藤本に抑えられていたが、中盤以降に打線が奮起し3点を奪い、最終回も2死からチャンスを作る粘りを見せたが、一歩及ばず敗戦を喫した。

 一方、九州国際大付の藤本は初回から落ち着いたピッチングで、変化球を低めに集め福岡工大城東打線を序盤、ヒット1本に抑えた。中盤以降は疲労からか四球が目立ち、相手打者に捉えられる場面が多くなっていき、逆転のピンチも幾度となくあったが、粘り強いピッチングで1死満塁のピンチでも最少失点で抑えるなど好投を続けた。野手陣も、攻撃では中盤から坂元から得点を奪えず苦しい展開となったが、守備面では失策もなくエースを鼓舞する見事な守備で勝利を掴んだ。

 両投手ともにここまで勝ち上がり、疲労もピークに迎えていた。それでも満身創痍の中、好投を続け、どちらが勝ってもおかしくない素晴らしい試合となった。勝利し、聖地・甲子園への切符を手にした九州国際大付は大舞台でも福岡工大城東をはじめとする福岡県のチームの思いを背に熱闘を繰り広げてもらいたい。

(記事提供:高校野球ドットコム)

【了】

高校野球ドットコム編集部●文

http://www.hb-nippon.com/fukuoka/report/1594-hb-fukuoka-game2016/15250-summer

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