禁止薬物疑惑の人物を排除してきた殿堂 Aロッドとオルティスの行方は?
現行の投票ルールが変われば、殿堂への門戸は広がる?
もう1つは、投票ルールに修正条項が入る可能性だ。記事では、冒頭から「これはあり得ない」と否定的だが、現在の投票ルールでは「選手の記録、能力、高潔な品位、スポーツマンシップ、人格、チームや選手に対する貢献に基づき投票を行うべし」と明記されている文言を少し変えれば、殿堂への門戸がやや広くなるとしている。どの文言を変えるかというと「高潔な品位、スポーツマンシップ」の2つだ。投票者たちは、PED使用者たちを「品位がなく、スポーツマンシップに欠ける」人物と考える。そこで、この2つの文言を取り除き、純粋に成績だけを見れば、Aロッドやオルティスが殿堂入りする可能性も生まれる。だが、殿堂職員のジョン・シェスタコフスキー氏は「長らく現行ルールで問題なかった」とし、変更の可能性を否定したそうだ。
2人が有資格者となるまで5年の月日があるが、議論はすでにスタートしている。それだけ殿堂が権威と価値あるものと考えられている証拠だろう。こういった議論が沸く中でも、現役引退を宣言する前から殿堂入り確実と言われているイチローは、やはり別格だと言える。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count