広島ジョンソン、初回の2四球に見えた「状態の良さ」 DeNAが巻き返すには?
打線は初回の田中のヒットで「勇気づけられた」、DeNAは「良くない負け方」
2つの四球は審判との相性の問題だった。狙ったところに投げ込んだ結果、ボールと判定された。それならば、この日の審判がストライクと判定するコースに投げるよう、微修正すればいい。そして、2回以降はその投球を見事に実践した。それだけ絶妙のコントロールがあり、150キロの速球を投げることの出来る左腕を打ち崩すのは、至難の業だ。
また、打線については田中の初回のヒットが大きかったという。リードオフマンは初回にDeNA先発モスコーソから二塁打を放った。得点にはつながらなかったものの、ファイナルステージからCSに登場した広島の選手たちを「勇気づける一打」になったというのだ。
「あれで『いつも通りにいける』『シーズン通りに野球を出来る』と選手みんなが思ったと思います。チームを勇気づける一打。そんな感じに見えました。広島は(ファイナルステージで)待ち構えている立場をこれまで経験していませんが、あれで『よし行ける。普段通りに今年の強かった広島の野球ができる』と感じたはずです」
広島は2回に丸、新井の連続タイムリーで2点を奪うと、7回には田中と菊池の連続タイムリーで2点を追加。8回には代打エルドレッドのタイムリーも飛び出し、試合を決めた。レギュラーシーズンから活躍を続けてきた選手の活躍で快勝した。
一方、DeNAは先発モスコーソが6回まで2失点と力投したものの、続投した7回に2点を失い、苦しくなった。野口氏は「先発ピッチャーの選択は仕方ない。ローテの上から考えて1、2、3番目はファーストステージで投げていたから使えなかったわけですし。ただ、6回に打席に立たせたのは少し疑問ではありました。継投で何とかしていくかと思いましたけど、それを選ばずにああいう形(7回に2失点)になったので、負け方としてはあまり良くなかったかなと思います」と指摘する。
また、巨人とのファーストステージで野口氏が「少し調子が狂ってしまっている」と不安視していた主砲・筒香は、この試合でも4打数無安打。左手薬指骨折で強行出場した梶谷は2安打と気を吐いたが、患部の状態は気になるところだ。