巨人に入団も1年で引退 元プロ選手が始めた再就職支援、その思いとは

就職先が決まっても1年以内に離職するケースも

 毎年15人ほどがPSSを通じて再就職活動をするが、実際に決まるのは3人ほど。元選手は「体力と精神力はあるだろう」と思われているために企業からは引く手あまただが、入社してもほとんどが1年以内に辞めてしまうのが実情のようだ。

「ある程度の年齢になっているのに会社で働くのが初めてで、会社や社会に溶け込めない、自分の考えもうまく伝えらないという理由で辞めてしまうケースが多い。そのため、入社後も週に2~3回ほど会って話をし、続けられるようにフォローしています」

 NPBの調査によると、12球団でプレーの場を失った選手の約7割が球団職員として働いたり、独立リーグでプレーを続けるなど、野球関係の仕事に就いているという。川口さんはこの数を減らしていきたいと話す。

「バッティングピッチャーを務めていてチームが優勝しても、年俸は上がりません。しかし、会社で成果を出せば、収入は上がります。球団の裏方の仕事はほとんどが1年契約。来年あるかもわからない不安定な状態を選び、年齢が上がってから企業に再就職するより、若いうちの方がいいと思います」

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