今季相次いで起こった“史上初” 2016年プロ野球は異例の初物尽くし!?
史上初捕逸ゼロも史上初の屈辱…
○オリックスが悲しき史上初の屈辱
オリックスはパ・リーグ最下位、交流戦最下位、ウエスタンでも2軍が最下位となるという史上初の屈辱を味わった。優勝チームが全球団に勝ち越すことを「完全優勝」というが、逆にオリックスは5球団すべてに負け越し「完全最下位」となってしまった。今年はオープン戦でも最下位。シーズン序盤から低迷してしまったが、来季は応援熱心なファンのためにも巻き返しを期待したい。
○オリックスの快挙、史上初のシーズン捕逸ゼロ
バッテリーミスは致命的なミスになりかねないが、今年のオリックス捕手陣は見事だった。捕逸(パスボール)ゼロは史上初。今季は伊藤光、山崎勝己、若月健矢の3捕手がスタメン起用された。昨年は10個あったが、今年はワンバウンドのボールでも前で落とし、進塁を許すことはなかった。2年前のU21日本代表で捕手で74試合にスタメンマスクをかぶった若月の台頭はチームにとっても大きかった。
○1日に2人の初球先頭打者ホームラン、1回表では史上初
9月15日には2球場で初球先頭打者本塁打が出た。オリックス・糸井嘉男外野手が日本ハム戦(札幌ドーム)でメンドーサから右翼へ13号。DeNAの桑原将志外野手が阪神戦(甲子園)で先発・メッセンジャーから左中間席へ11号初球先頭打者弾。先頭打者弾が2試合出たことはあるが、1回表に2本出たのは史上初。糸井はこの試合で3本塁打を放った。
○DeNA山崎康が史上初新人から2年連続で30セーブ達成
DeNAの山崎康晃投手が9月15日の阪神戦(甲子園)で30セーブ到達。プロ野球史上初めて新人から2年連続で30セーブに到達した。2年連続20セーブもいなかったが、それを上回る成績だった。1年目の昨季は58試合で2勝4敗37セーブ、今年は59試合で2勝5敗33セーブと奮闘。一時は連続して失点する試合が続いたが、初のCS進出には欠かせぬ存在だった。若き守護神の活躍はこれからも楽しみだ。
○ドラフト会議、桜美林大・佐々木に外れ1位5球団競合
今年のドラフト会議では6球団競合の末、ソフトバンクが引き当てた田中正義(創価大)に注目が集まった。一方で1位の抽選に敗れたロッテ、DeNA、巨人、日本ハム、広島の5球団が、外れ1位指名で桜美林大の右腕・佐々木千隼を指名。ロッテが交渉権を獲得。外れ1位の5球団競合は史上最多だった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count