多和田、呉は来季へ期待大 西武ルーキーは7選手が1軍経験、明るい材料に
呉は遊撃の定位置奪取なるか注目
○呉念庭選手
第一工業大学からドラフト7位で入団。入団直後から、元プロ野球選手の父親から受け継いだ野球センスを2軍首脳陣は揃って絶賛していた。実際、2軍戦で打率.311、打点34、出塁率.413、14盗塁と結果を出し、1軍に昇格。1軍では、打率.194、打点11、盗塁1と数字は残せなかったが、出場43試合中41試合で先発起用された経験は、大きな収穫となった。来季、本格的に遊撃の定位置奪取なるか。大きな注目が集まる。
○國場翼投手
第一工業大学からドラフト8位で入団。カーブに安定感がある右腕投手。イースタンリーグでは22試合に登板し3勝4敗2セーブ、防御率4.15だった。8月には1軍昇格も経験し、中継ぎとして2試合に登板。いずれも無失点に抑え、アピールはできた。この1年で、直球の球速も上がり、伸び幅は同期の中でも1、2を争う。秋のフェニックスリーグでも評価を上げており、来季のさらなる成長が楽しみだ。
○藤田航生投手
弘前工業高校からドラフト9位で入団。新人合同自主トレ開始間もなく怪我で離脱し、さらにシーズン中も左肘を負傷。イースタンリーグで1試合の登板のみと、故障に泣いた1年目となった。「コントロールとキレ、変化球の精度」を武器としているだけに、来季はシーズン通してマウンドに立ち、持ち味を発揮したい。怪我をしない体作りが最大のテーマだ。
○松本直晃投手
独立リーグ・香川オリーブガイナーズからドラフト10位で加入。大学卒業後に野手から投手へと転身し、プロ入りを果たした異例の経歴の持ち主。イースタンリーグでは28試合に登板し3勝4敗、防御率4.50で、9月には1軍昇格も果たした。中継ぎとしてわずか2試合の登板に終わったが「1軍での課題が浮き彫りになったし、逆に、自信がついた部分もあった」。コントロール、まっすぐの球威、そして空振りを取れる変化球を磨くことの重要性を学んだ。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count