ヤクルト一筋47年、今季限りで退団の名捕手 第2の人生で描く夢とは
ヤクルト退団後に描く人生、「楽しみだね」
現役、指導者、スカウトとしてヤクルト一筋47年。今年いっぱいでヤクルトでの仕事が終わる。来年からアマチュアで指導ができるよう、今月、都内で行われた学生野球資格回復制度の研修を受けた。
子どもたちを指導する八重樫幸雄氏【写真:高橋昌江】
「楽しみだね。スカウトとして現状がわかるからね。特に若い指導者。なんでこれを教えていないの? と感じることはたくさんあった。負けるチームは同じ失敗をしているんだよ」
スタンドから原石に目を光らせつつ、アマチュア野球のレベルそのものも肌で感じ、直接、指導できないもどかしさがあっただろう。
捕手出身とあって、特に捕手を指導したいと話す。どの球団でも頭を抱えるのが、毎年、リストアップされる選手の中で捕手が少ないことだ。「バッテリー関係、キャッチャーの指導者がいないんだよ」と八重樫氏。打撃や内外野の守備、投手の指導はよくあるが、捕手に焦点を当てた指導は確かに少ないかもしれない。大切なポジションだとわかっていても指導が行き届いていないのが現実だ。