ヤクルト一筋47年、今季限りで退団の名捕手 第2の人生で描く夢とは

今季限りでヤクルトを退団となった八重樫幸雄氏、第2の人生に「楽しみだね」

 23日に開催されたNPO法人野球振興ふるさと宮城プロ野球選手・OB会による「がんばろう! 宮城 少年少女野球教室」。講師を務めたのは、楽天の阿部俊人内野手、今野龍太投手ら現役選手に、宮城県出身者としては初の100勝投手で阪神などでプレーした若生智男氏、ロッテ、巨人、地元・楽天でもプレーした小坂誠氏ら、プロ野球で活躍したかつての選手たち11名。その中に今季限りでヤクルトを退団する八重樫幸雄氏の姿もあった。

「そう、そう、そう!」

 うまくできた子どもに八重樫氏は柔和な笑顔を向けた。

「1回目からやっているとさ、レベルが上がっているのがわかるよ。女の子もね、上手。クセがないよ」

 2001年から始まったNPO法人野球振興ふるさと宮城プロ野球選手・OB会の野球教室。1回目から参加している八重樫氏は16回目の今回も元気に子どもたちを指導した。

「時間が経つにつれて、段々、慣れてきたね。子どもたちが積極的に話しかけてきてくれたよ。『友達になろう』って(笑)。自由奔放だな(笑)」

 仙台市出身。仙台商高では1年夏に一塁手として甲子園に出場し、3年夏は4番・捕手・主将として甲子園8強入りを果たした。69年ドラフトでヤクルトから1位指名を受けて入団。プロ通算24年で1348試合に出場した。85年にはベストナインを獲得。晩年は代打の切り札としてヤクルトを支えた。眼鏡をかけ、オープンスタンスで構える独特の打撃フォームはファンの記憶に刻まされた。現役引退後は1軍、2軍のバッテリーコーチや打撃コーチを務め、98年には2軍監督としてファーム日本選手権優勝にも導いた。09年からは北海道・東北地区を担当するスカウトとして各地を飛び回り、原石を探した。

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY