早実の怪物2人の運命を変えた、背番号1・斎藤佑樹の「あの夏」
斎藤から清宮、野村…まだ見ぬ怪物へ、バトンは紡がれていく
18歳にして、甲子園のヒーローとなった早実のエース・斎藤。その姿にスタンドで魅了された幼き少年が早実の3、4番を組んでグラウンドに立ち、「あの夏」以来の甲子園制覇に挑もうとしている。そして、これも何かの運命か、斎藤は日本ハムで今年から、当時と同じ背番号1を着け、輝きを取り戻すシーズンが始まった。
清宮は1年夏に甲子園に出場した際、こんなことを語っていた。
「自分もここの舞台で、野球をやりたいと思えたので、そういう子たちにも自分たちがプレーしてる姿を見て、野球をやってみようとか、もっと頑張ろうと思ってもえらえるようなプレーがしたい」
計5試合で21万3000人を動員して以来、3季ぶりの出場。再び甲子園のスタンドは満員となり、未来の甲子園球児も多く目を輝かせることだろう。早実の新怪物2人がかつてのヒーローのように躍動すれば、斎藤から清宮、野村――そして、まだ見ぬ怪物へ、バトンはきっと紡がれていく。グラウンド上の勝ち負けだけではない、それもまた、甲子園が織りなすドラマの魅力だ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count