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憧れの甲子園ロッカーで流した涙 元ドラ1が人的補償経て辿り着いた10年目

たどり着いた10年目のシーズン、「呼んでくれたマリーンズにも恩返しをしたい」

「甲子園で頑張っているところを見せることができた。あの時は嬉しくて、通告をされたあの日のことを思い出して涙が出そうだった」

 そして時は流れた。高濱はプロ9年目の昨シーズン、53試合に出場をしてプロ初本塁打を含む3本塁打を放った。3号は古巣タイガース相手(6月9日、守屋功輝投手から)で、その一発が功を奏し、チームが勝利したことでヒーローインタビューにも呼ばれた。腰痛に悩まされながらの1年ではあったが、確実に着実に結果を出しつつある。

「今年はプロ10年目。やれることはすべてやって悔いのない1年にしたい。ボクを評価してくれて、呼んでくれたマリーンズにも恩返しをしたい」

 自主トレでは怪我予防のためヨガをトレーニングに取り入れるなど工夫をこらした日々を過ごした。背番号は「00」から「32」に変更した。あの日、涙が止まらなかった若者はすっかりマリーンズに溶け込み、チームには欠かせない存在となっている。

 中堅に差し掛かった今では若手選手にアドバイスをし、当時の境遇を懐かしそうに語ることもある。運命に身を委ね、たどり着いた節目のシーズン。目指すは悲願のレギュラー獲り。縁に導かれた男は、自分を評価し、見出してくれた恩に報いるべく、10年目のキャンプに挑んでいる。

(記事提供:パ・リーグ インサイト

【了】

マリーンズ球団広報 梶原紀章●文 text by Noriaki Kajiwara

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