偶然ではないDeNA10代大砲2人の出現 首脳陣が3か月前感じたブレイクの芽
ラミレス監督が秋季キャンプで絶賛していた背番等100「筒香のようになれる」
ドラフトから13日後に始まった奄美キャンプ。1、2軍関係なく若手を中心に汗を流す秋季キャンプで、背番号100は指揮官の視線をクギ付けにした。
千葉英和高から15年の育成ドラフト1位で入団した捕手は「筒香のような選手になれる素質がある。将来的に3割、30本、100打点を狙える」と指揮官から大絶賛され、打撃を生かすためサードのポジションにも挑戦。オフには台湾ウィンターリーグに派遣され、育成ながら異例の春季キャンプ1軍帯同が決まった。
それだけの逸材ながら、昨年のシーズン中に名前が取り上げられなかったのは故障に泣いたから。2月の春季キャンプで左有鈎骨骨折を負い、半年を棒に振った。そのブランクを鑑みれば、万全の状態で臨んでいる今キャンプでのブレイクも細川同様、指揮官にとって驚きは少なかっただろう。当然、支配下登録も現実味を帯びてくる。
ラミレス監督はキャンプ当初から2人について「(網谷は)19歳であれだけできるのは信じられないくらい、素晴らしい打撃をしている。(細川は)まだ18歳なのに、その年でのパワーは考えられないくらい桁違い」と絶賛していたのだから、今季初の対外試合でのアーチ競演も決して偶然ではなかった。
もちろん、2人は10代で結果を残したのは1試合。当然、課題も多く出てくるだろう。それでも、球界では希少な右打ちのスラッガーの出現は、筒香に続く将来的な4番候補としておもしろい存在であることに違いない。豪快な2本のアーチから始まった飛躍へのストーリーを、球団もファンも楽しみにしている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count