千賀ら輩出ソフトB育成に好素材 「汚い速球」で変貌遂げる19歳サイドハンド
変貌のきっかけとなった1つの動画
18日のウエスタンリーグ・中日戦(タマスタ筑後)。6回に2番手として登板した野澤は、先頭の近藤を二飛、続く岩崎を遊ゴロ、そしてキューバ人助っ人のウルへエスを空振り三振に切り、危なげなく、3者凡退に封じた。
この日が今季、ウエスタンリーグで8試合目の登板。全て中継ぎ登板で、8試合連続無失点と好投を続け、防御率は0.00。ソフトバンクの2軍で現在、防御率0.00は、1試合だけに登板している五十嵐亮太と、この野澤だけである。
2015年の育成ドラフト1巡目で、茨城のつくば秀英高からソフトバンクに入団した右腕。昨季は2軍戦での登板はなく、3軍戦で16試合に登板。1勝1敗、防御率4.70という成績だった。それが今季、予想以上と言っては失礼かもしれないが、好投を続けている。
好投の要因に、1つの変化がある。「ボールの握りを普通の4シームから、2シームに変えたんです。コントロールも安定して、なぜか球威も増しました」。昨季までとストレートの握りを変えたことで一変。手元で変化する2シームが、ハマったのだという。
キャンプ中に見た1つの動画がキッカケだった。「打ちにくいボールを投げたい」と思いながら、見ていた様々な投手の動画。「マリナーズのサイドスローの中継ぎ投手のフォームを見て、これは使えるんじゃないかと思いました」。ピンと来たのは、米MLB・マリナーズで昨季途中からクローザーを務めたエドウィン・ディアスだった。