トレード対価は「驚愕の高値」、ダルビッシュを巡る状況を米敏腕記者が分析
「レンジャーズはダルビッシュと尋常ではないほど深い絆」とリポート
7月31日のトレード期限が迫る中、レンジャーズのダルビッシュ有投手がトレード市場での価値を最大限に高めている。8回5安打3失点12奪三振と好投した21日(日本時間22日)のレイズ戦を、カブス、ドジャースに加え、ヤンキース、アストロズも視察していたと報じられる中、米テレビ局「FOXスポーツ」は、レンジャーズが放出に踏み切る場合、複数の優秀なプロスペクトなど「驚愕の高値」を要求するだろう、と報じている。
レンジャーズは今季奮闘するエース右腕を安値で売るつもりはないようだ。今季世界一を目指すチームがダルビッシュをトレードで獲得しても、今オフにフリーエージェント(FA)となるため、今季残り約2か月+プレーオフ限定の“レンタル契約”となる。だが、ダルビッシュはレンジャーズが所有する選手の中で、最も資産価値の高い選手だけに、最大限の見返りを要求しようというのが球団の戦略のようだ。
24日現在、レンジャーズは借金2。プレーオフ進出を目指したワイルドカード(WC)争いでは2位レイズに2.5ゲーム差の位置につけ、争いから脱落しないよう綱渡りを続けている。プレーオフ進出を諦めたチームは来季以降を見据えたチーム作りに方針を転換するため、主力選手をトレード放出する傾向にあるが、FOXスポーツのケン・ローゼンタール記者が「今、レンジャーズは優勝を目指すモードになっている」と指摘する通り、レンジャーズは諦めていない。綱渡りのまま7月31日を迎えたとしても、エース左腕ハメルズとダルビッシュの2本柱を擁していれば、状況が好転する可能性は高まるため、トレード放出するとなれば「驚愕の高値」を要求するだけの価値はあるというわけだ。