「強かったな、ほんまに」最後の夏を終えた履正社・安田が漏らした本音

大阪桐蔭vs履正社のライバル対決は大阪桐蔭に軍配が上がった【写真:沢井史】
大阪桐蔭vs履正社のライバル対決は大阪桐蔭に軍配が上がった【写真:沢井史】

敗れた履正社・若林主将「やっぱり大阪桐蔭が一枚も二枚も上でした」

 第99回全国高校野球選手権大阪大会の準決勝。選抜の決勝戦の再戦となった大阪桐蔭vs履正社のライバル対決は、序盤から激しい点の取り合いとなったが、終盤に2連続二塁打などで逆転した大阪桐蔭が9回に3点を加えて試合を決め、リベンジに燃える履正社を8-4と“返り討ち”した。これで大阪桐蔭は3年ぶりの夏の甲子園に王手をかけた。

 試合後、とても気になったことがある。ベンチから引き揚げ、荷物を運んだりストレッチをする履正社の選手たちに、涙をこぼす者がいなかったのだ。

 その理由を主将の若林将平に尋ねると、悔しそうな表情を浮かべながらも、こう話した。

「そうですね…。やっぱり大阪桐蔭は強かった。そう思うしかなかったです。(エースの)竹田も粘り強く投げてくれたし、自分たちも粘りを見せられたとは思うけれど、やっぱり大阪桐蔭が一枚も二枚も上でした」

 確かに、この日の大阪桐蔭は“やっぱり”強かったとしか思えない戦いぶりを見せた。

 大阪桐蔭は3回に先制点を挙げたものの、その裏に履正社の2番・西山虎太郎、4番・若林の適時打などで、すぐに1-3と逆転を許す。だが、4回に1点差に詰め寄られると、5回にはエース徳山壮磨が同点ホームラン。6回に履正社に1点を勝ち越されたが、直後の7回には先頭の藤原恭大から3本連続の二塁打を集め、2点を挙げて逆転に成功した。9回には履正社のミスをきっかけに2点を加え、試合を決めた。

 単打や犠飛などで何とか加点する履正社に対し、大阪桐蔭は長短打だけでなく相手のスキにうまくつけ込み、したたかに攻め続けた。

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