甲子園Vから2年 オリ「吉田カルテット」最年少、20歳右腕が描くビジョン
今季ウェスタンリーグでは防御率1.53、好調の要因に「シャドー」
今年は先述通り、ルーキー右腕たちが素晴らしいピッチングを見せている。♯43山本由伸投手や♯124榊原翼投手はファームで勝利投手にもなり、(山本由伸投手は7月末時点で20イニングを投げ防御率0.45)♯63山崎颯一郎投手も先日プロ初登板で上々のデビューを飾った。刺激にならないはずがない。そんな中で、吉田凌投手も開幕からファームのローテーションピッチャーとして、11試合に登板し、4勝をあげ、防御率1.53とナイスピッチングを続けている。(成績は7月末時点)
――今シーズンここまでの成績の要因は?
「前半戦は失点を少なくでき、野手の皆さんに点を取ってもらったので、たくさん勝ちが獲れました。今年はマウンドでもテンポ良く投げられているし、宗さん(宗佑磨内野手)や恭平さん(岩崎恭平内野手)に、『今年は守っていてもテンポがいいし、点を取られる気がしないよ』って声をかけてもらえたりして、うれしいです」
――今年一番変わったことは?
「一番大きいのは気持ち的に焦らなくなったことです。ランナーが出たり、ボールが続いても、去年までだったら、『あぁ、どうしよう、どうしよう』って投げ急いだりしてしまっていたのですが、余裕を持って(ピッチングを)できるようになったことが一番大きいですね」
――なぜその余裕を持てるようになったのか?
「キャンプ中やキャンプが終わってからもずっと宏さん(小林宏コーチ)に見てもらいながら練習をやってきたのが自信になったので、練習通りにやっておけば大丈夫という気持ちになれたことが大きいと思います」
――どういう練習を?
「ずっとシャドー(ピッチング)をやっています!」
――キャンプ終わってから今も?
「ずーっとやってます! 毎日毎日、同じフォームで投げられるようにするには、同じ練習をするしかないと思ったんで、それがシャドーだったんで、それを続けていると、結果もついてきたので、今もずっとやってます」
――休みの日でも?
「休みの日でもやっています。やらないと不安ですもん。次投げるチームの打順を想定したりして、毎日やっていますね」
――そのシャドーピッチングの練習でフォームが固まってきたことが自信になっている?
「そうです! 感覚的に『こうやってこうやればあそこにボールがいくな』とか」
――去年より制球力がアップした印象があるが?
「ここ数試合はちょっとフォアボールが増えてしまっていますけど、前半はストレートと変化球を自分でもしっかりと思ったところに投げ分けられていたので、シャドーをやっている意味があったなと思っています」