「彼は彼らしく」―ダルビッシュにド軍主砲が“金言”「エースはカーショー」
ダルビッシュ獲得はフロントから選手への決意表明?
スター軍団の中で異質なプレッシャーを味わうことになる日本人右腕だが、腰痛で長期離脱を強いられている主砲エイドリアン・ゴンザレス内野手は金言を送ったと、同紙は伝えている。
「彼は彼らしくあればいいんだ。それ以上のことはしなくていいんだ。彼は我々が目標に到達するためのピースの1つになるだろう。ここに移籍してきてエースになるなんてことは期待されていない。カーシュがエースなんだから」
同じく腰痛で戦線離脱中のクレイトン・カーショーという絶対的なエースがドジャースには君臨している。カーショーは29歳の若さでサイ・ヤング賞をすでに3度も手にしているメジャー最強左腕。レンジャーズ時代はコール・ハメルズ投手とのダブルエース体制ながら、チームの屋台骨を支え、味方打線の援護をなかなか手にできなかったダルビッシュだが、ドジャースでは余計な気負いや、エースの重圧を感じる必要はないと強打者は語っている。
ダルビッシュ加入以前からドジャースは無敵の強さを誇っていた。イチロー外野手がルーキーだった2001年シーズンにマリナーズが記録した116勝というMLBタイ記録に迫るペースで白星を重ねていただけに、確かに気負う必要はないだろう。
救援のブランドン・モロー投手も記事の中で「こういう補強は、全部を突っ込んだんだ、自分たちがバックに付いているんだ、というフロントからの意思だろうね。これは大きいよ。あのタレントを獲得してくれた。そして、味方になる。あの才能と対峙する必要はないんだ」と語っている。ワールドシリーズ制覇に向けてフロントが示した本気度によるチームの士気向上、そして、他球団のエースを引き抜くことによるライバル候補の弱体化という効果があるという。
カーショーに次ぐ2番手として、エースの十字架から解放されることになった右腕は、これからどんなピッチングを見せてくれるのだろうか。