シーズン100安打達成回数から見る好打者の系譜…現役最多、歴代最多は?
今季は1年目の源田と京田がすでに100安打超え
王貞治は通算安打数では3位だが、2年目の1960年から引退する1980年まで21シーズン連続で100安打以上を続けた。一本足打法になって本塁打を量産するのは1962年シーズン中からだ。1960年当時は三振が多く「王、王、三振王!」と言うヤジが飛んだ時代だが、当時の水原監督は成績が上がらなくても王を使い続けた。
2位はNPB最多安打記録を持つ張本勲。1年目の1959年から1978年まで20年連続で100安打を超えた。
3位以下も大選手が並んでいるが、デビューから引退まで全てのシーズンで100安打を打ち続けたのは、長嶋茂雄だけ。もちろん、すべて規定打席以上だった。いかに長嶋がエリート選手だったかが分かるだろう。
山本浩二は、長嶋を上回るデビューから引退まで18年連続で規定打席に到達したが、1年目は88安打にとどまっている。
このランキングに入った16選手のうち、土井正博、立浪和義、有藤通世、金本知憲を除く12人が野球殿堂入りしている。外国人選手では、現DeNA監督のアレックス・ラミレスの12回が最多だ。
100安打以上は、1936年のプロ野球開始から2016年まで、延べ3940回記録されている。それほど難しい記録ではないが、これを5年、10年と続けるのは至難の業だ。
昨季1年目で100安打を記録した選手は2人いる。楽天の茂木栄五郎(118安打)と、阪神の高山俊(136安打)だ。今季の茂木は85安打、高山は79安打で、まだ100安打に達する可能性は十分にある。
また、今季は西武の源田壮亮(114安打)、中日の京田陽太(113安打)が、1年目にして早くも100安打に達している。彼らはどこまで100安打達成回数を伸ばすだろうか。
(広尾晃 / Koh Hiroo)