代打安打のMLB記録迫るイチロー、米紙に複雑心境吐露 記録は“やり抜く力に”
代打安打は今季両リーグトップの20本、球団記録王手&メジャー記録に「8」
1シーズンの代打安打の球団記録、メジャー記録に迫るマーリンズのイチロー外野手が地元紙に現在の起用法や記録への思いを語っている。地元紙「マイアミ・ヘラルド」電子版が「マーリンズはピンチに陥ると、イチローを頼る」との見出しで特集している。
チームで4番手の外野手として位置づけられている43歳は今季代打で両リーグトップの20安打をマーク。ロス・グロードが2009年にマークした球団記録の21本に「1」、またジョン・バンダーウォールが1995年に記録したメジャー記録の28本に「8」と迫っている。ここまで代打で2試合連続のヒットを放っているが、3-1と勝利した18日(日本時間19日)の敵地メッツ戦では9回にネクストバッターズサークルに立ちながら、前打者が凡退し、出番は回ってこなかった。
この試合前、「マイアミ・ヘラルド」はイチローの代打に着目する特集記事を掲載。「イチロー・スズキはマーリンズのシーズン代打安打記録を更新するだろう。彼はメジャーリーグの記録を更新する可能性もある」とレポートし、記録の更新に期待を寄せた。
ただ、イチローの胸中は複雑なようだ。これまでも途中出場の難しさについて語ってきたベテランは記事の中で通訳を介して「僕はクラブハウスに来て、ラインナップに入っていないことを伝えられたくないんです」、「同じように準備がしたいんです。同じでありたいし、同じ行動がしたい。これは変わりませんし、これからも変わることはありません」など先発の思いを吐露。一方で「明らかに、この役割を務めるのはタフです」とし、「追い求める(記録)ものがあると、モチベーションになります。やり抜く力になります。少しは支えになると思います」とも語っている。