「俺が捕手に一番求めているのは『恕』」―ハム栗山監督が黒羽根を称える理由
DeNAから移籍後初のお立ち台、「顔でかいからや」「“黒”やって!」で爆笑
日本ハムの黒羽根利規捕手が20日、本拠地での西武戦で上原健太投手をプロ初勝利に導いた。打っても2安打1打点。DeNAから移籍後初めて上がったお立ち台では、北海道のファンの心をつかんだ。
「マジでホッとしてます」。コンビを組んで5試合目でやっと上原に勝ちをつけてあげられた安堵感に開口一番頬が緩んだ。「サイコーです!」と絶叫してからはノリノリ。夏休み最後の休日に球場を訪れた子供たちに向かって「帰ってちゃんと宿題してください!」と呼びかけた後、自ら小声でアナウンサーに「ツッコんでください」とお願い。
「黒羽根さん、マイク小さくないですか?」と問いかけられるとドヤ顔で「顔でかいからや」と即答。「以上、“白”羽根選手でした」というアナウンサーの締めに「“黒”やって!」とすかさずツッコミ。サービス精神満点の即興パフォーマンスに札幌ドームは爆笑に包まれた。
その様子をベンチに座って眺めながら栗山監督はベンチで微笑んでいた。「素晴らしかった」とこの日の活躍を称えた指揮官は、孔子が説いた言葉を使って黒羽根の良さを表現した。
「俺が一番キャッチャーに求めているものは『恕(じょ)』なんだよね。相手の気持ちになっていますかという風に表現されるけれども、相手の心の如くという字そのもの。バネ(黒羽根)はそういうものがすごく感じられるキャッチャー。何とかしてあげようという必死な姿が彼の特徴」