今春選抜は218球 今夏甲子園ここまでの1試合最多投球&完投率は?
ベスト4進出校では花咲徳栄の網脇が4戦全てで先発
ベスト4に進出した4校の投手起用を見てみると、試合数に差はあるが、先発を一度も変えなかったのは花咲徳栄で、4試合全てで網脇が先発マウンドに上がっている。4戦の合計は397球。3回戦と準々決勝は連投で、それぞれ105球、120球だった。
広陵は3回戦までの3試合は平元が先発。準々決勝は山本が先発したが、平元も2番手として32球を投げた。平元は4試合で合計323球を投げている。山本も4戦全てで投げており、合計球数は243球だ。
東海大菅生はエース松本と戸田が交互に先発。松本は2回戦の高岡商(富山)戦で133球、戸田は3回戦の青森山田(青森)戦で132球を投げて、それぞれ完投している。準々決勝は松本が先発して89球を、2番手でマウンドに上がった戸田は21球を投げた。
天理は初戦となった2回戦の大垣日大(岐阜)戦は坂根が146球で完投。3回戦の神戸国際大付(兵庫)は延長11回を碓井涼が148球で投げきった。碓井は2日後の準々決勝の明豊(大分)戦にも先発したが111球で降板し、輪島、坂根と継投した。
ちなみに、惜しくもベスト8で敗れた4校では、仙台育英の長谷川が4試合全てで登板し(先発は3試合)、合計432球を投げているのが最多だ。盛岡大付(岩手)は平松と三浦瑞を1試合おきに交互に先発させていた。
負けたら終わりのトーナメント方式の場合、試合に勝つために全てを出し切りたい思いと、選手の将来を見据えたい思いとが混在し、監督は起用法で頭を悩ませることも多いだろう。そんな中、継投策を採るチームが増えてきたことは、少しずつ現場の意識が変わりつつある現れなのかもしれない。
(Full-Count編集部)