楽天ドラ1藤平がつかんだ「三度目の正直」将来を期待させる価値ある1勝
チーム6連敗を止める頼れる投球「自分が止めようと強い気持ちを持っていた」
最終的にチームは6-2で勝利し、藤平投手は5回を投げて被安打2、奪三振7、与四球1、無失点。堂々たる投球でチームの連敗を食い止めるとともに、「三度目の正直」と呼ぶべきプロ初勝利を手にした。球数は98球と少々多かったものの、ピンチらしいピンチを招いたのも初回のみ。被安打と与四球の少なさ、奪三振率には目を見張るものがある。
球速自体は特筆して速い方ではないが、打者が藤平投手の直球に詰まらされる場面が散見された。その質のいい直球があるからこそ生きる変化球を効果的に配し、プロの打者を翻弄する姿には、これまで以上に大きな期待を抱かずにはいられない。
藤平投手は千葉県出身。馴染み深い場所でうれしいプロ初勝利を挙げたことになるが、これは今季の高卒ルーキーでは12球団一番乗り。結果的にチームの連敗も6でストップさせるなど、記憶と記録に残るかけがえのない最初の「1勝」となったと言えるだろう。
ヒーローインタビューでは、「(プロ初白星は)うれしいです」「自分が連敗を止めようという強い気持ちを持っていました」と、元気よくハキハキと質問に答え、ファンを魅了した藤平投手。チームの勝利が一番とはいえ、まず1勝を挙げたことで、藤平投手自身もようやく人心地ついたような部分はあるだろう。ここからが本当のスタート。相手チームに恐れられる頼もしい投手としてはもちろんのこと、チームメイトやファンに愛される魅力的な選手として、これからの野球人生を歩んでいってほしいものだ。