上原浩治を支える通訳の思い「私は恵まれてる」「彼が行く場所ならどこでも」
「私の夢は通訳になることでした」
運命的な出会いだったと言えるかもしれない。上原は2013年、レッドソックスへの加入1年目でシーズン途中からクローザーを任されると、獅子奮迅の活躍でワールドシリーズ制覇に貢献。その投球は、ボストンではもはや伝説となっている。今年からカブスに移籍したが、4月にフェンウェイパークに初めて凱旋したときには、レッドソックスファンから大きな拍手で迎えられた。このボストンでの日々を松本氏が支えてきた。
「多くの通訳を知っています。彼らは別の何かになりたいんです。ステップアップして、日本でスカウトやGMを目指しているんだと思います。僕にはこういった野心はありません。(上原は)おそらく、扱いやすい奴だと思っていのではないでしょうか。私の夢は通訳になることでしたからね」
今まさに、「夢」だと思える仕事についていると同紙に明かしている松本氏。「通訳の仕事は本当に不安定なんです。私ほど運に恵まれない人もいます。私は恵まれていると思うんです。この仕事を始めたときと同じくらい、今も楽しんでいます」。記事では、こう胸中を明かした上で、2013年の経験について「マウンド上で勝利を祝っていた時、夢のように思えました。今振り返っても、そんな気持ちなるんです」と振り返っている。
特集の冒頭では、上原が「彼は解雇にされる思うよ」と松本氏の通訳を通じて取材にジョークを交えて答え、松本氏本人が「彼が行く場所ならどこでも、僕も行きます」と話していることも紹介している。まさに絶大な信頼関係で結ばれる2人。再び栄光をつかむため、戦いは続く。
(Full-Count編集部)