千葉ロッテの「持ってる男」加藤はチームの明るい未来を導けるか

井口の引退試合できっちり犠飛、チームを引っ張る存在へ

 井口の引退試合となった9月24日の北海道日本ハム戦では、千葉ロッテの選手全員が井口選手の背番号「6」をつけた。偉大な先輩の番号を背負ったこの試合で、1番打者として起用された加藤は、5打数4安打と躍動。最後の打席でもきっちりと犠打を決め、鈴木の劇的なサヨナラ打へとつなぐ役割を果たしている。

 1点を追う9回2死から、起死回生の3ランを放って勝利を呼び込んだ9月14日の北海道日本ハム戦。お立ち台で、「昨日の千隼(佐々木)も、今日の関谷も粘り強く投げていたので。ピッチャーが粘っても打線がなかなか援護できないことが今年やっぱりあったので、来年に向けて良い試合ができたんじゃないかと思います」と語っていた加藤。

 5年間千葉ロッテを率いてきた伊東監督が辞意を表明し、精神的支柱でもあった井口も現役を退いた。1つの区切りを迎えたチームにとって、来季はいわば新しい時代の幕開けとなる。過去4年間、自身を突き放した壁を乗り越えた加藤は、今年で26歳。まだ若いとはいえ、ただ先輩の背中を追いかけるばかりではなく、チームを引っ張る存在になる自覚も芽生えているようだ。今後、千葉ロッテが新たな明るい時代を築いていくために、「全力プレー」を信条とするこの男の存在を欠くことはできない。

【動画】攻守で意外性を発揮する男・加藤

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