菊池雄星、史上8人目の投手5冠に届かずも、データが示すリーグNO.1の実力
2008年ソフトバンク斉藤以来の投手5冠も期待されたが…
2008年のソフトバンク斉藤和巳以来の「投手5冠」を逃し、どうやら「投手3冠」で落ち着きそうな菊池だが、今季パ・リーグNo.1の先発投手であることは疑う余地はない。それは、以下のパ・リーグ投手の各種指標5傑を見ても明らかだ。
〇PR(PitchingRun)投手の総合指標:(リーグ平均防御率-投手の防御率)×投球回で算出
1.菊池雄星(西)320.91
2.則本昂大(楽)185.06
3.サファテ(ソ)170.94
4.東浜巨(ソ)166.40
5.岸孝之(楽)155.16
〇WHIP(1イニング当たりの走者数 規定投球回数以上)
1.菊池雄星(西)0.91
2.岸孝之(楽)1.02
3.野上亮磨(西)1.055
4.則本昂大(楽)1.063
5.美馬学(楽)1.08
〇被打率(規定投球回数以上)
1.菊池雄星(西).184
2.則本昂大(楽).2189
3.岸孝之(楽).2190
4.バンデンハーク(ソ).229
5.東浜巨(ソ).233
QS(6回以上投げて自責点3以下の試合数)
1.菊池雄星(西)23
2.岸孝之(楽)20
3.則本昂大(楽)17
3.バンデンハーク(ソ)17
3.金子千尋(オ)17
失点の少なさでも、走者の少なさでも、被安打数の少なさでも、菊池はすべてリーグ1位に輝いている。しかも、2位以下を大きく引き離していることが分かるだろう。まさに、菊池は今季パ・リーグNo.1の投手だと言っていい。
今季は長くチームを支えてきた岸孝之が、ライバル楽天に移籍。菊池に掛かる負担が大きくなったが、その中で昨年よりも成績を大きくアップさせた。文字通り、エースと呼ぶにふさわしい活躍だった。
MLB挑戦も視野に入れているという菊池。来季もさらなる飛躍を遂げることが期待される。
(広尾晃 / Koh Hiroo)