価値“再上昇”の田中将大、ヤンキース退団の可能性は? NY紙名物記者が分析
「タナカの健康状態をヤンキース以上に知る球団はない」
もちろん、田中がオプトアウトを選択してFAとなっても、ヤンキースが再契約に動くことは可能だ。ただ、サバシアの例が決断を難しくさせるという。シャーマン記者はこれを4つ目のポイントとしている。
「2011年シーズン、CC・サバシアが7年契約の3年目を終えたときに、彼がオプトアウトするかどうかを懸念し、ヤンキースは2年5000万ドル(約56億8000万円)の契約を追加した。それ以降ほぼずっと、ヤンキースは決断を後悔した。しかし、サバシアは契約最終年にあって凄まじい」
一時、不良債権と化していた左腕は今季復活。ポストシーズンでも重要な役割を果たしている。シャーマン記者は同時に、ヤンキースが田中と1年平均が下がる代わりに契約総額が増える5年総額1億ドル(約113億5000万円)規模の契約を新たに結ぶようなことがあれば、贅沢税のコストカットにもなると指摘している。
そして、最後には「もしヤンキースがタナカを特に引き留めずにオプトアウトを許せば、球界のその他(の球団)は彼と契約を結ぶことを恐れるだろうか? 結局、タナカの健康状態をヤンキース以上に知る球団はないのだ」と言及。他チームが田中の肘の状態を把握できず、及び腰になるような状況になっているのなら、情報を集めている代理人がオプトアウトの権利行使をとどまるかもしれないというわけだ。
田中の価値がこのポストシーズンで“再上昇”していることは間違いない。すべての日程を消化した後、どんな決断を下すのか。注目は日に日に高まっている。
(Full-Count編集部)