突破確率0%報道に「変えるしかない」 鷹・内川、“CS男”の本領発揮でMVP
突破確率0%の報道に「じゃあ、それを変えるしかない」
初戦に負けた翌朝「どこを見ても(突破確率が)0%だ、0%だと書いてあった」という内川は「じゃあ、それを変えるしかない」という気持ちになったという。しかし第2戦にも敗れ、1勝のアドバンテージを持ちながら楽天に白星を先行された。第3戦では、工藤監督が試合前の円陣に加わり「がむしゃらになって、バカになって野球をやろう」と声をかけた。
「監督が先頭に立って円陣に入ってくれたというのは、ボクにとってもチームにとっても心強かったし、ありがたかったと思っています。やはり監督自らが示していただいたことで全体が『よし、やるぞ』という気分になれたことはあると思いますので、監督に感謝しなければいけないなという部分がすごくあります」
そこから3連勝。初戦に敗退しながらファイナルステージを突破した初めてのチームになった。内川はキャプテンとして「(歴史を変えた)その一員としてホークスにいることを誇りに思いますし、力を合わせた結果だと思いますので本当にみんなで喜ばないといけないなと思います」と笑顔ながらに語った。
28日からは日本シリーズ。一昨年はファイナルステージでの怪我で出場できなかった内川にとっては待ち望んだ戦いとなるはずだ。
「1つ段階を上がっただけ。去年負けた時点から『日本一を目指してやるんだ』ということを監督もずっとおっしゃってくれていましたので、日本一に向かって日本シリーズも頑張りたいと思います」
相手はセ・リーグ王者の広島か、内川にとって古巣となる横浜か。その答えはもう少し先になりそうだが、どちらが相手でも日本一を奪い返すために全力で戦うだけだ。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)