楽天6位指名の仙台育英・西巻　スカウト歴「10数年」のプロを唸らせた守備

東北出身の西巻への思い「楽天ファンも、高校野球ファンも、期待はすごく大きいと思う」

　プロ入りに向け、「体づくりに励む中で（全体的に）スピードをレベルアップしたいなと思います。それにプラスして打撃をレベルアップさせたい」と課題を口にした。上岡スカウトも「もっと振る力が必要。高校野球のボールより強いボールが来る。それを跳ね返す力が必要になる」と話す。

　身長167センチ、体重68キロ。体格は大きくない。上岡スカウトは「身長のネックはあると思う。ハンデではあると思うけど、それを跳ね除けてほしい。これまでも身長が大きくなかった選手はいる。打率.270、.280くらいの成績を残せれば、ゴールデングラブ賞を獲れるだけの守備力はあると思う」と期待を込めた。西巻も「体が大きくない中、そういった選手でもできるということを証明したいという思いがある。夢や希望をあたえられる選手になりたいと思います」と決意を新たにした。

　福島出身で、中高の6年間を宮城で過ごし、東北を本拠地とする球団から指名された。

「応援してくださる方々がたくさんいる。活躍しないといけないと思いますが、プレッシャーには感じずに。長所を伸ばしていきながら活躍できるように準備をしていきたいと思います」

　上岡スカウトも地元の選手とあって、「楽天ファンの方も、高校野球ファンの方も、西巻君に対する期待はすごく大きいと思う。ドラフト会場で西巻君が指名された時の会場の沸き方を見ても、彼に対する期待感がある。（身長が）大きな選手ではないので、彼がどう成長していくのかという、みなさんの期待感もあると思います。これから入団が実現すれば、そういった思いを感じて頑張ってほしいなと思っています」と話した。

　西巻はこの冬も東北で育まれた“野球力”を伸ばし、次のステップに進むつもりだ。「すべてにおいてレベルアップしてプロに入りたいと思っているので、今も日々、練習に励んでいます」。そう話したこの日も、早速、練習に励んでいた。

（高橋昌江 / Masae Takahashi）