先輩と同じアジアの頂点へ U15侍で躍進する捕手「新しい歴史を作れたら」
北村は侍ジャパン社会人代表でも活躍、「負けないような活躍をしたいと」
「守備がすごく上手いですし、人間性がすごくよくて。自分もいろいろと教えていただいたりして、目指すべき選手だなと思っています。(星稜中・田中辰治)監督も北村さんのことを褒めていて、話を聞いていると、すごい人なんだなと思います。冬の間、一緒にショートの守備の練習もしました。弟の拓己さん(星稜中、星稜高、亜細亜大、今秋のドラフトで巨人が4位指名)のですが、亜細亜大のパーカーもいただきました」
内野ならどこでも守ることができるユーティリティープレーヤー。主にショートを守っていたが、2008年に星稜中が全国中学校軟式野球大会で優勝した時、マスクをかぶっていたのが北村だった。大学3年で主将になると、捕手転向が報じられたこともあった。
ポジションだけでなく、もう1つ、共通点がある。北村は今年の侍ジャパン社会人代表に選出されており、同じ年に日の丸を背負った。「同じユニホームを着ることができて嬉しい」と内山。先月、台湾で開催された「第28回 BFA アジア選手権」では、打順は9番から2番、ポジションはサードからファーストと、チーム状況に合わせて順応し、攻守にわたって2大会ぶりの優勝に大きく貢献。チャイニーズ・タイペイとの決勝では左翼スタンドに豪快な一発を放った。
「北村さんがホームランを打ったりしていたので、北村さんに負けないような活躍をしたいなと思いました」と刺激を受けていた。初戦ではランニング本塁打だったが、この日は柵越え本塁打。侍ジャパンのユニホームを着て、先輩と同じくレフトへアーチをかけた。
侍ジャパン社会人代表は2大会ぶりのアジア王者に返り咲いた。「先輩と後輩で一緒にアジア選手権を制することができれば、星稜では初めてだと思うので、新しい歴史を作れたらいいなと思っています」。韓国との最終戦も3番で起用される予定。扇の要としても頭をフル回転させて投手陣を引っ張るつもりだ。目指すところは、ただ1つ。
「このチームでやる最後の試合なので、全員の力で勝ち切って、アジア1位を取りたいと思います」
(高橋昌江 / Masae Takahashi)