黄金期の広島が進める3連覇への戦力整備 梵が退団、エース候補は戦力外
梵は通算1000安打目前で退団、他球団での現役続行を希望
◯小野淳平投手(戦力外)
プロ8年目。通算70試合に登板。4勝5敗、防御率4.33。日本文理大から09年のドラフト5位で巨人に入団。150キロを超える直球が武器で即戦力として期待された。2年目の11年にデビューし、初勝利を含む2勝。13年の4月に青木高広とのトレードで広島に移籍。主に中継ぎで19試合に登板。翌14年は自己最多の22試合に登板した。今季は登板ゼロで戦力外通告を受けた。
◯中村亘佑捕手(戦力外)
プロ8年目。1軍出場なし。横浜商大高から09年育成ドラフト2位で入団。12年のオフに自由契約となるが、育成選手として再契約。13年、14年も自由契約となるも、その度育成として再契約。15年のオフに念願の支配下登録されたが、1軍での出番はないままだった。15日に行われた12球団合同トライアウトに参加した。
◯多田大輔捕手(戦力外)
プロ3年目。1軍出場なし。鳴門渦潮高から14年ドラフト7位で入団。189センチの恵まれた体格で、強肩強打の捕手として入団するも、1軍の捕手は層が厚く3年間で1軍登録は一度もなかった。
◯梵英心内野手(自由契約)
プロ12年目。通算1096試合に出場。打率.264、74本塁打、357打点、135盗塁。新人王、ゴールデングラブ賞1回。日産自動車から05年大学生・社会人ドラフト3位で入団。即戦力として開幕戦スタメン出場。ルーキーイヤーは主に遊撃を守り、130安打をマークし球団最多記録を更新。新人王に輝いた。2年目はキャリアハイの18本塁打とパンチ力もアピール。10年は自身初めて全試合に出場。自身最高の打率.306を記録したことに加え、43盗塁で盗塁王を獲得。ゴールデングラブ賞も受賞した。
12年に打率.304の好成績を残して以降は、ひざの痛みなどもあって、成績が下降。チームが優勝した昨季はわずか7試合の出場で無安打に終わった。若手の台頭もあり、今季は1軍出場なし。オフに他球団での現役続行を視野に、自由契約となった。通算1000安打まで残り10本。新天地が見つかれば、大台到達への期待が集まる。
黄金時代を迎えた陰で、低迷期を支えた中心選手がチームを去ることになった。その功績は計り知れないはず。それぞれがたどってきた足跡が色あせることはない。
(Full-Count編集部)