アジアウインターリーグ参戦のKBOは警察主体!? 胸に輝く「POLICE」の文字
KBOのロースター27人うち16人が警察野球団
これには、韓国ならではの事情がある。韓国には兵役の義務があるため、野球のキャリアを続けながら兵役を務める方策として、韓国警察庁が野球部を結成し、2軍リーグに参加するようになった。ここには若手の有望選手が揃っている。
今年のウインターリーグに参加するKBOのロースター27人うち16人が警察野球団で、他のKBOチームは1~2人を派遣しているだけ。これに対し、CPBLは所属する4球団がそれぞれ5~10人を派遣し、連合軍を結成した。
この日、KBOの先発は朴峻杓(パク・チュンピョ)。小柄な右のサイドスローだがスライダーの切れが良く、CPBLの打者は手も足も出ない。7回途中まで無失点に抑えてマウンドを下りた。
CPBLの先発は、左腕の江辰晏(統一ライオンズ)。1軍では4季で通算9勝14敗、防御率5.54という投手だ。こちらも1回にタイムリーを浴びた後に好投したが、5回途中で降板した。
KBOが1-0と最少得点差でリードする形で最終回を迎えたが、CPBLの救援投手が崩れ、結局3-0でKBOが勝利した。
教育リーグとはいえ、両チームは真剣そのもの。KBOの監督がCPBLの投手のフォームにクレームをつける一幕があったり、けん制死を巡るビデオ判定も行われた。
好守備もたびたび見られたが、両チームともに鋭い打球は少なく、打線は迫力に欠けた。若手中心とはいえ、強打者の少なさが、アジア野球全体の課題と言えるのかもしれない。
(広尾晃 / Koh Hiroo)