上位指名選手はほぼ主力に “育成力”でセ連覇、広島の過去10年ドラフト査定
15年ドラ1の岡田はローテの一角に、5位の西川も台頭
◯2014年
1位・野間峻祥 外 中部学院大学・246試62安1本13点 19盗 打率.231※
2位・薮田和樹 投 亜細亜大学・60試19勝6敗0S3H 防御率3.02※
3位・塹江敦哉 投 高松北高・3試0勝1敗0S0H 防御率11.37※
4位・藤井皓哉 投 おかやま山陽高・2試0勝0敗0S1H 防御率0.00※
5位・桑原樹 内 常葉学園菊川高(1軍出場なし)※
6位・飯田哲矢 投 JR東日本・26試0勝0敗0S0H 防御率2.21※
7位・多田大輔 捕 鳴門渦潮高(1軍出場なし)※17年戦力外
育1位・松浦耕大 捕 MSH医療専門学校(1軍出場なし)※
育2位・木村聡司 内 常葉学園橘高(1軍出場なし)※
大器と言われる野間は若手の競争の中で、やや影が薄くなった。藪田は今季、最高勝率のタイトルを受賞した。
◯2015年
1位・岡田明丈 投 大阪商業大学・42試16勝8敗0S1H 防御率3.62※
2位・横山弘樹 投 NTT東日本・6試2勝2敗0S0H 防御率5.47※
3位・高橋樹也 投 花巻東高・10試0勝2敗0S0H 防御率6.43※
4位・船越涼太 捕 王子・1試1安0本0点 0盗 打率1.000※
5位・西川龍馬 内 王子・157試71安5本30点 4盗 打率.278※
6位・仲尾次オスカル 投 Honda・25試2勝0敗0S1H 防御率6.29※
7位・青木陸 内 山形中央高(1軍出場なし)※
岡田明丈は今季12勝、ローテの一角を担った。5位の西川は強打の内野手として、アジアチャンピオンシップでも活躍した。
◯2016年
1位・加藤拓也 投 慶應義塾大学・7試1勝3敗0S0H 防御率4.30※
2位・高橋昂也 投 花咲徳栄高(1軍出場なし)※
3位・床田寛樹 投 中部学院大学・3試1勝1敗0S0H 防御率5.19※
4位・坂倉将吾 捕 日本大学第三高・3試1安0本2点 0盗 打率.250※
5位・アドゥワ誠 投 松山聖陵高(1軍出場なし)※
6位・長井良太 投 つくば秀英高(1軍出場なし)※
1位の加藤は、初登板であわやノーヒットノーランの快投を演じた。床田も左腕先発で一時期ローテを維持した。
2017年
1位・中村奨成 捕 広陵高
2位・山口翔 投 熊本工業高
3位・ケムナブラッド誠 投 日本文理大学
4位・永井敦士 外 二松学舎大学附属高
5位・遠藤淳志 投 霞ヶ浦高
6位・平岡敬人 投 中部学院大学
育1位・岡林飛翔 投 菰野高
育2位・藤井黎來 投 大曲工業高
育3位・佐々木健 投 小笠高
当たり年というのは見当たらないが、広島では上位指名の選手は、当たり前のように数年後には主力選手になっている。この確率の高さはセ・リーグではDeNAと双璧だ。
また、広島は見込みがあると思った選手は、実績が上がらなくてもすぐには戦力外にしない傾向がある。選手育成について、しっかりした見識があることを感じさせる。
(広尾晃 / Koh Hiroo)