新球種も検討する鷹ベテラン五十嵐、理想と現実の狭間で揺れる胸中
理想と現実の狭間で試行錯誤する右腕、新たな球種も検討
「ストレートのスピード、質は追い求めたいけど、どこまで追い求めていいものか。150キロは投げたいけど、それに集中し過ぎるのも良くない。ベテランぽくはなりたくないけど、その辺も意識しないといけない年齢に差し掛かっている」と、理想と現実の狭間にいることも確か。だが、その中でも、より高みを目指す姿勢を忘れてはいない。
今季前半戦はフォークを使ったが「前半は有効だった。ただ試合が多くなると反応してくれなくなったり、手を出さなくなった」と言い、「2シーム、チェンジアップ系。奥行きを出していきたい」と新たな球種を持ち球に加えることも考えている。
さらには「打者が考える変化球が多ければ多いほど選択肢は広がる。バリエーションは多いほどいい。打者の頭に入っていなければ、使えたりする」と話し、「自分では使えないと思っているボールをどう使うか。踏み切る勇気がいるんですよ」と、あらゆる球を活用する可能性を模索している。
来季の5月28日には39歳となる。プロ21年目の来季は、一体どんな姿を見せてくれるだろうか。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)