西武・山川の覚醒なるか、首位打者は?…2018年打撃タイトル大予想【パ編】
群を抜く西武・山川の本塁打率、カギは起用法か
【本塁打王】
ここ2年は外国人選手が獲得している。ソフトバンクのデスパイネ、日本ハムのレアードは共に今季も健在。有力候補と言えるが、昨年10本塁打以上した打者の本塁打率(本塁打数÷打数)を見ると、意外な選手が1位にくる。
1.山川穂高(西).095(242打数23本塁打)
2.デスパイネ(ソ).073(478打数35本塁打)
3.マレーロ(オ).071(283打数20本塁打)
4.柳田悠岐(ソ).0692(448打数31本塁打)
5.ペーニャ(ロ).0685(219打数15本塁打)
西武の山川穂高が断トツの1位だ。昨季後半戦だけに限れば、山川は3冠王。シーズンを通してプレーした経験はないが、今季は飛躍の年になるのではないか。
デスパイネは昨季はシーズンを通して好調を維持した。リーグ屈指の強打者である柳田悠岐と打線を組むことでプレッシャーが分散され、打てるチャンスが増えた。それは柳田も同様。今年も相乗効果が期待できる。
オリックスのマレーロは、NPB史上10万本塁打目を打って話題となった。いわゆる「持っている」選手であり、大化けする可能性があるだろう。
実績だけで言えば、西武の中村剛也が断トツだ。過去6回も本塁打王を獲得。山川穂高の成長によって中村へのプレッシャーも分散されることになるだろう。
本命:山川穂高(西武)
対抗:デスパイネ、柳田悠岐(ソフトバンク)
穴:マレーロ(オリックス)
大穴:中村剛也(西武)
【打点王】
打点王は、長打力があり、多くの打席に立つ選手が有利だ。本塁打王と合わせた2冠獲得もよく見られる。3番、4番を打つ打者が有利で、得点圏打率が重要だ。
○得点圏打率5傑(規定打席以上)
1.柳田悠岐(ソ).379(116打数44安打)
2.銀次(楽).369(130打数48安打)
3.源田壮亮(西).344(157打数54安打)
4.デスパイネ(ソ).326(132打数43安打)
5.秋山翔吾(西).318(132打数42安打)
ソフトバンクの柳田が1位となった。打率も高く、長打力もあり、勝負強い。打数の少なさが気になるところだが、勝負を避けて歩かされるケースが多いのだろう。柳田のボトルネックは「勝負してもらえない」ことだ。昨季の打点王に同僚のデスパイネが輝いたのは、柳田の後ろを打ったことも大きい。
打線が強力で出塁数が多いチームの打者は、打点が多くなる。そういう意味では、ソフトバンクに次ぐ強力打線を誇る西武の選手に期待がかかる。秋山は2016年は11本塁打62打点だったが、17年は25本塁打89打点にアップ。長打力が増し、中軸を任せられる打者になってきた。過去3年フル出場しているだけに打席数も多く有力候補だろう。規定打席には達しなかったが、秋山の同僚、山川の得点圏打率は.353(68打数24安打)。フル出場すれば打点王の有力候補になるだろう。
本命:柳田悠岐(ソフトバンク)
対抗:デスパイネ(ソフトバンク)
穴:秋山翔吾、山川穂高(西武)