ハム宮台は球史に名を刻めるか 東大出身の過去5選手の足跡は
横浜、日本ハムに所属した松家
〇遠藤良平氏
「神宮のマウンドで投げる」という夢を叶えるために東京大学を目指し、一浪を経て見事に合格を果たした遠藤氏。1年次から憧れの舞台で登板を重ね、左腕としては東京大学野球部史上最多の通算8勝を挙げている。
1999年ドラフトで日本ハム(現・北海道日本ハム)から7位指名されてプロ入り。2年間の現役生活で1軍登板は1試合のみだったが、引退後はフロントとしてチームに残留。現在は北海道日本ハムのゼネラルマネジャー補佐を務めており、来季からは宮台投手を見守る数少ない「先輩」ということになる。
〇松家卓弘氏
東京大学でエースとして活躍し、25試合3勝17敗という数字を残した松家氏。2004年のドラフト9位で横浜(現・横浜DeNA)から指名され、国際協力銀行(JBIC)の内定を辞退してプロ野球の道へ進むことを決断した。
プロ入り後4年間は1軍登板がなかったが、2009年に初登板を果たす。150キロを超える直球と鋭いフォークを武器に、9試合に登板して0勝1敗、防御率4.60。プロ入り初安打を放った9月28日の広島戦では、その投球を見た達川光男氏が松家氏の素質を絶賛していた。翌2010年にトレードで移籍した北海道日本ハムでも期待され、4月頭までに5試合に登板。しかしその後は相次ぐ怪我に悩まされてしまい、以降1軍登板は叶わなかった。
2012年限りで戦力外通告を受けたが、教員への転身を目指して猛勉強を開始し、2015年に難関の香川県教員採用試験を見事突破。現在は香川中央高校で教鞭を執っている。
以上のように、実績としては新治氏と井手氏が図抜けた存在となっている。近年プロの門を叩いた3選手は苦戦を強いられていたが、宮台は過去の歴史を塗り変えるような活躍を見せられるだろうか。「東京大学出身」ではなく「宮台康平」という1人の選手として、日本プロ野球界にその存在を印象付けるために。22歳左腕の挑戦が始まる。