動きの遅いメジャーFA市場、最大の原因は「質の悪さ」と米メディアは辛口

今オフのFA上位15選手のうち13人の代理人が敏腕ボラス氏

 これに関連する興味深い理由の1つは、今オフにFAになる予定だったがFAにならなかった選手の存在だ。本来ならば、2017年オフにはマイク・トラウト(エンゼルス)、ホセ・アルトゥーベ(アストロズ)、ポール・ゴールドシュミット(ダイヤモンドバックス)、サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)らがFAとなる予定だった。だが、彼らは皆、長期契約を結んだためにFAにはならなかった。記事では「もしトラウト、アルトゥーベ、ゴールドシュミットが今オフFAになっていれば、ヤンキースやドジャースはぜいたく税など気にしなかっただろう」と指摘。今オフFA選手が訴求力に欠けるとした。

 今オフFA選手上位15人のうち13選手をクライアントに持つ敏腕代理人スコット・ボラス氏の存在も、市場が動かない理由の1つに挙がっている。記事でも指摘されている通り、ボラス氏は選手に有利な契約を引き出すために長期戦も辞さないタイプ。アリエッタ、マルティネス、ホズマーらを抱えるボラス氏が動きを見せない限り、FA市場全体が膠着状態から抜け出せない様相だ。

 その他には、現行の労使協定が定めるぜいたく税、来オフの補強を狙うチームが敷く緊縮財政、来オフのFA市場の豪華さ、巨大契約を乱発しない傾向、全球団が今季優勝を目標としてはいない現状、トレード重視の傾向、若手有望株の増加が理由に挙げられた。

 1人でも注目選手の去就が決まれば、芋づる式に動き出すFA市場。2月中旬から始まるスプリングトレーニング直前の駆け込み契約が増える可能性は高そうだ。

(Full-Count編集部)

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