鬼肩、豪快弾にファン唖然…2018年米殿堂入り4選手を象徴する衝撃名場面
2018年はジョーンズ、ゲレーロ、トーミ、ホフマンが殿堂入り
米国野球記者協会(BBWAA)は24日(日本時間25日)、2018年の殿堂投票結果を発表し、チッパー・ジョーンズ(元ブレーブス)、ブラディミール・ゲレーロ氏(元エクスポズ他)、ジム・トーミ氏(元インディアンス他)、トレバー・ホフマン氏(元パドレス)の殿堂入りが決まった。そこでMLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」では「最新殿堂選手の象徴的なプレーをお忘れなく」と題した特集を掲載。4選手のキャリアを象徴する名場面を紹介している。
先陣を切るのは、ゲレーロだ。1996年にエクスポズでデビューしたゲレーロは、強打と強肩を誇る右翼手として活躍。エクスポズ、エンゼルスなどで16年プレーし、通算打率.318、449本塁打、1496打点、181盗塁を記録し、シルバースラッガー賞8度、球宴選出9度、2004年にはア・リーグMVPも獲得した。豪快な打撃に注目が集まるゲレーロだが、文字通り“開いた口がふさがらない”驚愕の鬼肩を披露したのが、1997年6月3日の敵地メッツ戦だった。8回裏2死一、二塁の場面でメッツのカルロス・バエルガは、マウンド上のペドロ・マルティネスから右翼線へ強烈な打球を放った。右翼線最深部に転がる打球を捕ったゲレーロは、そこから本塁目掛けてキャノン砲を打ち放った。低い弾道の送球は、本塁近くでワンバウンドして捕手のミットにスッポリ。三塁を回った一塁走者を悠々アウトにするストライク送球でさらなる失点を防いだ。
続いては、歴代8位の612本塁打を誇るパワーヒッター、トーミは、1991年にインディアンスでデビュー。1990年代の黄金期を築くと、2003年にフィリーズへ移籍。その年、47本塁打を放ち、初タイトルを獲得した。そんなトーミの名場面に選ばれたのは、1995年にマリナーズと戦ったリーグ優勝決定シリーズ第5戦だ。6回裏1死走者なし、1-2とインディアンスが1点を追う展開で打席に立ったトーミは、クリス・ボジオの投じた2ボールからの3球目を強振。矢のような打球は右翼2階席に突き刺さる同点弾となった。普段は紳士的なトーミが、打った瞬間に思わずバットを投げ捨てるエキサイティングな一発となった。
トーミに負けない豪快弾がピックアップされたのは、現役生活19年をブレーブス一筋で過ごしたジョーンズだ。トーミと共に有資格1年目で殿堂入りしたジョーンズは、ロッキーズとの1995年地区シリーズ第1戦で偉業を成し遂げた。「3番・三塁」で先発すると、まずは2点を追う6回先頭で右翼席へソロ弾。そして、4-4で迎えた9回裏2死には右中間へ勝ち越しソロ弾を叩き込んだ。この試合に勝利したブレーブスはシリーズを勝ち抜け、見事ワールドシリーズ優勝を果たした。
最後に登場するのは、歴代2位の601セーブを飾った右腕トレバー・ホフマンだ。パドレスがワールドシリーズ出場を決めた1998年。ブレーブスとのリーグ優勝決定シリーズ第3戦で見せた力投が名場面に選ばれた。1点リードの8回裏2死満塁の大ピンチで本拠地に鳴り響いたのが、ホフマンの登場曲「ヘルズ・ベルズ」だった。ここでハービー・ロペスを三振に斬ってピンチを凌ぐと、9回も無失点に抑えて勝利を手に入れた。
どの場面を見ても、4人が殿堂にふさわしい選手であることは間違いない。殿堂入り式典は7月29日、ニューヨーク州クーパーズタウンで開催される。