「トライをしないのが罪なんだ」―ロッテ井口監督、史上最大の下剋上へ

借金33の最下位からのリーグ優勝なら、史上最大の「マクり」に

「監督が話をしている時の選手の表情を見ていた。みんなイキイキして、目が輝いていた。このチームいいなあ。そう思ったよ」

 常勝軍団の中核にいた男はマリーンズの持つ潜在性を一瞬で感じ取った。やりがいのある指導の日々になることを確信した。だからキャンプ初日からアクセル全開でコーチングを行っている。若い選手の多いチームにとってそれは発見の連続の日々となっている。

 活気溢れるキャンプ地での切磋琢磨する時間。そして新しい首脳陣によるアプローチに井口監督も手応えを感じている。「一年は長いが、チーム内で刺激し合って、競争をしながら成長をしていきたい。最終的にはパ・リーグ制覇。そして日本一を目指していく」。キャンプ前日の熱のこもったミーティングは最後に力強くそのように締められた。言葉には力がある。言霊である。全選手、全スタッフ、首脳陣が心を一つにし、優勝に向かって突き進むエネルギーがその瞬間、生まれ、濁流となり、激しく流れ始めた。

 今年のチームスローガンは「マクレ」。昨年最下位からイッキに頂点までマクっていく決意を表した象徴的メッセージだ。前年最下位からリーグ優勝した例は15年の東京ヤクルトなど過去7球団。ただ、昨年の千葉ロッテは借金33。過去最大借金は50年松竹、76年巨人の29。すなわち2018年のマリーンズは史上最大の「マクり」、史上最大の下剋上に挑むことになる。

 球春到来。今、日本全国のどこよりもマリーンズのキャンプ地である石垣島と本拠地の千葉が熱く、希望に満ち溢れている。

(マリーンズ球団広報 梶原紀章)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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