記録的“氷河期”のメジャーFA市場、開幕時年俸総額は9年ぶりに減少と米報道
FA選手に一銭も投じていない球団も
一方で、1月末にマーリンズからイエリッチをトレード獲得、ロレンゾ・ケインとFA契約を結ぶなど活発な動きを見せたブルワーズは、前年比3020万ドル(約33億2300万円)の増加が予測。これにアストロズが2990万ドル(約32億9000万円)、ダイヤモンドバックスが2760万ドル(約30億3700万円)、レッドソックスが2560万ドル(約27億1700万円)、ナショナルズが1380万ドル(約15億1800万円)と続く。
FA選手に一銭も投じていないのは、レイズ、ブレーブス、オリオールズ、マーリンズ、パイレーツ、レイズと6球団もあり、30球団の中で最も年俸総額が低いのは、レイズの7980万ドル(約87億8000万円)だそうだ。
MLB機構としての収入は上昇し、各球団はその分配金を手にしているが、ぜいたく税の対象となる年俸総額1億9700万ドルを超えないために、その利益がまったく選手に還元されていない。これに懸念を示す選手会は、MLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーが提唱する試合の時短策を巡る交渉を楯に取り、各球団が積極的に選手と契約を結ぶのであれば、話し合いに応じてもいいという“受動攻撃的”な態度を見せているという。
ドジャースで守護神を務めるケンリー・ジャンセン投手は、選手が犠牲になりかねないシステムの不備を指摘し、選手会にストライキの提案をすることも示唆している。今回の問題は単なる厳冬で終わるのか、あるいはストライキという大問題にまで発展してしまうのだろうか。
(Full-Count編集部)