ホークス田中正義とイーグルス池田隆英 かつての盟友が歩む開幕1軍への道
田中は「自分よりも数段上のステージにいる」、池田は「どちらも結果を出していない」
田中は大学2年生で一気にその名を広め、3年時にはユニバーシアード代表としてNPB選抜と対戦した際に7者連続三振を奪って、一気にドラフト1位候補となった。一方の池田は、田中が右肩痛を再発させてほとんど投げられなかった4年生の春に大学でのリーグ戦初勝利を挙げ、田中が復帰してWエースとして戦った秋のリーグ戦では最多勝の4勝、防御率0.83をマークしてベストナインにも輝いている。2016年のドラフト。5球団競合の末に田中はソフトバンクへと、池田もまたドラフト2位で楽天へと入団した。
ルーキーイヤーは共に故障に苦しめられ、1軍登板は無し。それだけに2年目の今季にかける想いはそれぞれ強い。その2人が練習試合とはいえ、同じ日に登板した。それぞれは、互いの姿をどう見たのだろうか。
立ち位置として、自らが下にいると語ったのは、田中だった。この日先発した池田の姿を見て「凄くバランスよく投げているなと思いました」と言うと「1軍のローテを争うところで戦っている。自分も負けないようにしたい。自分よりも数段上のステージにいると感じました。池田はレベルの高いところで争っている。自分もそこにいかないといけない。1軍で投げ合えるように頑張りたいなと思います」と語った。
一方の池田は、田中について問われると「どちらも結果を出していないし、結果を出したいというのが僕らの思い。投げ合いたかったですけど、あっちも結果を出さないといけないので。刺激されるし、負けたくないというより、正義が頑張っているから、僕も頑張ろうと思える存在ですね」と語った。2人は、ホークスの宿舎でも面会し、語り合ったという。
ともに、ここからの1か月のアピールが、開幕1軍の道を大きく左右する。重要な1か月間となる。田中正義と池田隆英。お互いを高め合ってきた盟友は、ホークス、イーグルスそれぞれのチームで1軍の座を掴みとることができるか。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)