オリ開幕投手候補の西が好投 西武は新加入・高木勇がローテ入り前進

埼玉西武に新加入の高木勇は5回1失点

 そして、巨人にFA移籍した野上亮磨投手の人的保障として、今季から埼玉西武の一員となった高木勇投手の投球を振り返りたい。昨年は、先発陣に大きな課題を残した埼玉西武。今年も菊池雄星投手に次ぐ投手の台頭が求められているだけに、開幕ローテーション入りが期待される高木勇投手の投球には大きな注目が集まった。また、偶然にも野上投手は前述した西投手との投げ合いを演じていた。

 初回。制球に苦しんだ高木勇投手は、2四球で2死一、二塁と得点圏に走者を背負うと、楽天の内田に低めの変化球を左前に運ばれ先制を許してしまう。しかし、初回に35球を投じたものの、2回以降は要所を締める粘りの投球。試合を通して、得点を許したのは、この1点のみだった。

 本来の決め球であるカットボールがやや抜ける場面があり、それが制球に影響したと考えられるが、カーブ、シュート、フォークといった多彩な変化球でカバー。5回には楽天打線を3者凡退に打ち取る好投を見せた。終わってみれば5回を投げて1失点。開幕ローテーション入りに向けて大きなアピールとなった。

 オープン戦は試合の勝敗よりも選手1人1人の仕上がりや成績が重要であり、今回のようにシーズンを通しての活躍が期待される選手がしっかりと結果を残すことは、チームにとって明るい材料となる。開幕まであとわずかとなった今、各選手がどこまで調子を上げていくことができるか注目だ。

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