戦力外後は寝床も定まらない毎日… 元中日ドラ2右腕の波乱万丈の人生

福沢氏が若い選手たちに伝えたい思いとは…

 退団してから3年後の2007年。草野球界で名を上げていた福沢氏に福井県のクラブチーム「福井ミリオンドリームズ」から入団の打診が届いた。断る理由はなく福井に移住し、再び硬式ボールを手にした。主将にも就任し、野手兼投手として仲間と共に都市対抗を目指して白球を追いかけた。そして、福井で11年目を迎えた今年上旬に、BCリーグ・福井から投手コーチのオファーが届くことになる。

 今では結婚し、2人の子供にも恵まれ、家族を養う立場に立った。“空白の14年”は波乱万丈の人生だったともいえる。一度は道を踏み外したが、様々な経験を積み、再びプロのユニホームを着ることになった。失敗して初めて自分を見つめ直すこともできる。NPB入りを目標として、独立リーグに入団する選手たちに福沢氏が伝えたいこととは――。

「甲子園に出たい、プロ野球選手になりたいという思いはあったけど、何となくやってきて、たまたまうまくいった。プロでも1年目で1軍に上がって、抑えていけるやろと。技術の部分より、心の部分。考えが甘かった」

「反面教師じゃないけど、自分の経験を伝えることはできる。自分は気付くのが遅かった。そういった部分を伝えることができれば。やるのは自分、しっかり考えて、逆算する能力を持ってほしいですね」

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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