指名漏れからの逆襲 ロッテドラ4菅野、運命の日に得ていた確かな自信
菅野のサインボールに笑みを浮かべる子供たち
菅野は悔しい経験をしたからこそ、プロの舞台でプレーできる喜びを人一倍感じ、声援を送ってくれるファンに対しても感謝の言葉を口にする。
「ファンの方の応援が自分の力になっています。チームが勝てば、ファンの方も喜んでくれる。1試合でも多くチームの勝利に貢献したい。そのために今、準備しています」
ある日のオープン戦の終了後、人もまばらになったスタジアムに、サインをもらうためずっと選手を待っている小学生の姿があった。すでに日は沈み、気温もかなり下がっていたが、子供たちは菅野からボールにサインをもらったようで、嬉しそうに笑顔を浮かべていた。
その時を振り返り、「寒い中待ってたんで」と菅野も笑みをこぼした。悔しさをバネに成長を遂げた24歳は、2年間の経験が無駄ではなかったことを証明するため、ファンの声援を力に変えて、プロの世界を生き抜いていく。
(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)