西武ドラ3右腕“強気発言”の裏側 指名漏れで気づいた「足りないこと」

「西武のドラ3は今年で終わりだと言われないように」―

「『何でこうなんですか』と聞いても、徳島では『こいつもういいわ』って見放さないで、ひとつひとつ答えてくれました。それからは、試合中でもいいコミュニケーションが取れるようになったし、勉強にもなりました」

 その経験は、NPBに入った今も生きている。自身が「昨年まではテレビの中の人だった」と話す捕手陣にも、気になったことは何でも聞くようにしているという。

「試合が終わった後、『今日のあの球どうでしたか』と聞いています。キャッチャーが一番バッターに近いので、どういう反応していたのかがよくわかると思います。それは今後に生きてくると思う。みんなコミュニケーションを取りやすい環境を作ってくれているので、話しかけにくいということはありません」

 悔しい思いをきっかけに変わったプロへの意識が、ドラフト3位という上位指名につながった。過去に西武にドラフト3位で入団した選手には、昨年新人王を受賞した源田壮亮内野手を始め、浅村栄斗内野手、秋山翔吾外野手、金子侑司外野手、外崎修汰内野手など主力選手が名を連ねており、「西武のドラ3は今年で終わりだと言われないように頑張りたい」と意気込む。19歳の右腕はチームの先輩たちに続くため、NPBの舞台で飛躍を目指す。

伊藤投手インタビュー後編はこちらから

(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)

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